予告

『　学　閥　研　究　（　前　編　）　目　次　』

1.主要企業における役員数（旧帝大他）
2.主要企業における役員数（ＭＡＲＣＨ他）
3.大学力（旧帝大他）
4.大学力（ＭＡＲＣＨ他　法学部）
5.大学力（ＭＡＲＣＨ他　経済系学部）
6.大学力（関関同立・国立大　経済系学部）

＜1.主要企業における役員数（旧帝大他）＞

＜データについて＞
■輩出率は２０１１年の役員数を１９８０年の学部定員数で割り１００をかけた数値である。

＜解説＞
■慶応経済を除いた早慶と旧帝大がほぼ互角である。
■神戸大は旧帝大を上回っている。
■中央法は民間でもほぼ早慶に匹敵する。
■横浜国大と上智大はここではあまりよくない。上智大の法学部・経済学部の役員はゼロである。

＜２.主要企業における役員数（ＭＡＲＣＨ他）＞

＜データについて＞
■国立Ａは旧高商系の経済学部（小樽・福島・滋賀・和歌山・香川・山口・大分・長崎）。
■国立Ｂはそれ以外の地方国立大経済学部と法学部。

＜解説＞
■国立大Ａは公務員や地元指向が強いが、ここでもＭＡＲＣＨ以上の実績がある。
とはいえ旧帝大や早慶に比べるとかなり低い。
■国立大Ｂはトップ企業での実績は少ない。

＜3.大学力（旧帝大他）＞

＜データについて＞
■輩出率は2011年役員数を1980年の学部定員数で割り、１００をかけた数値である。
■総合就職力と役員輩出率は標準偏差も同じ位になるので、ここでは偏差値ではなく合計を「大学力」とした。
■司法試験合格（率）はまず1999年～2005年の司法試験合格者数（合計）を7で割る。それを2003年卒業者数で割り100をかけた数値。合格まで数年かかる場合もあるし、時間的ずれはあるが、１年あたりの合格者数を算出した。
■会計士試験合格者数＝2003年公認会計士試験合格者数。大学別しかデータが無いので経済・商など経済系が２学部ある大学は学部別推定数を採用した。

＜解説＞
■旧帝大と早慶との比較であるがちょうど同じ位である。旧帝大の方が民間就職力が低くなっているが公務員（率）で挽回している感じである。旧帝大は早慶に比べ地元企業に堅い基盤を持っているが、マスコミなどで早慶に劣る。
■神戸大の経済系は旧帝大・早慶の上位と同じ位の数値となっている。
民間の強さだけ言われるが会計士・公務員・大学教授などでも立派な実績がある。
■九州大は他の旧帝大に比べ役員輩出率では互角であるが、公務員や資格試験で若干劣る。九州では地場企業が少なく公務員試験が極端に難化してしまっている。また、公認会計士は地元就職が難しいため志望者も少ないと考えられる。
■横浜国大は昔の難易度を考えると数値が伸びていない。歴史的には公認会計士はかなり実績はあるにもかかわらず、最近の試験では今一歩である。神奈川県は国立大法学部の無い県なので公務員などもう少し増えても良いような気がする。
■このクラスの大学では公務員のほぼ全員が上級職であり、もちろん国家公務員もいる。

＜4.大学力（ＭＡＲＣＨ他法学部）＞

＜データについて＞
■輩出率は2011年役員数を2003年（1980年ではない）の卒業者数で割り、数値が小さすぎる為便宜上１００をかけた。私立大学は水増しがあるので1980年の合格者数から定員が推定できない。１９８０年にくらべ2003年は1～2割程度人数が増えている。

＜解説＞
■このグループでは中央法が圧倒的である。昔は早慶の法学部より上とされていたそうである。司法試験が有名であるが、公務員でも早慶より上である。民間でも早慶とほぼ互角で、オールマイティな強さを持つ。しかし法曹や公務員指向が強いので、一流企業就職（率）では少し苦戦している。
■関西上位の同志社と関学がＭＡＲＣＨに比べかなり数値が高い。特に同志社法学部の公務員（率）は中央と互角で、地元指向も強い。
■やはり国立２校の公務員（率）は圧倒的である。定員が少なく上場企業役員数などランキングに出てこないが、ある程度いるようである。
■このクラスの大学では公務員で中級職が増えてくる。

＜5.大学力（ＭＡＲＣＨ経済系学部）＞

＜解説＞
■公認会計士で有名な中央大商学部が役員輩出率で一歩抜けている。中央大商学部は上場企業役員のうち公認会計士が１／５ほどいて、それも数値を高めている。

＜6.大学力（その他経済系学部）＞

＜解説＞
■関西学院大の数値がかなり高くなっている。やはり伝統の強みを認めざるを得ない。定員増や、地理的ハンディ（神戸は良い所であるが）で同志社・立命館のように地方の学生を集めきらず、入試難易度が低めにおさまっている。
■１９８６年卒業生が滋賀大経済３２５人・和歌山大経済２９９人となっている。本来の役員輩出率はもっと高く関学と同じ位にはなりそうである。